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母子保健・思春期学校保健に関わりたい人の大学院受験を大歓迎します

「貧困僻地郡における女性のエンパワメントによる母子保健強化プロジェクト」をラオス国サバナケット県で開始します。
 
琉球大学はJICA草の根パートナー型プロジェクトに2019年度に採択され、現在開始に向けラオス側と準備を進めています。母子保健、思春期学校保健に興味がある人の琉球大学大学院保健学研究科国際地域保健学への受験を大歓迎しますこのプロジェクトに関わりながら海外でのプロジェクト運営を学び、さらに関連した研究を実施する体制を整えています。長年の協力体制があるサバナケット県保健局がカウンターパーとになり、ベトナム国境地域の少数民族がすむセポン郡で実施します。ジェンダーの問題が色濃く残る地域で多くの女性は出産においての自己決定意思が発展途上の地域です。⒑年ほど前までは森のなかで一人で出産することが大多数でもあった地域です。ここの地域をみることは世界においてまだ母子保健の課題が多く残る地域の課題解決に大きな還元ができてきています。モニタリング評価はラオス保健省熱帯公衆衛生研究所が担当しラオス国では精鋭の公衆衛生の研究者がそろっています。琉球大学保健学研究科の卒業生も在籍し協力体制は万全です。また沖縄は日本の中でも早期妊娠率が高く、貧困と母子の課題をもつ地域でラオスと沖縄と相互の学びあいの機会をJICA沖縄センターと協力して作っていくこともプロジェクト内容に盛り込まれています。現地に派遣予定のサブプロジェクトマネージャーは博士後期課程の大学院生です。ラオスと日本の若い力によってプロジェクトを動かします。
ラオスにおいて母子保健は優先課題の一つであるが、貧困僻地での強化は未だ課題であり、特に産後ケアを含めた継続ケアの導入は優先課題である。2年間のプロジェクトで成果を得た女性ボランティアの養成による成果を発展させる。また早期婚における早期妊娠が与えている影響は否めなく、この課題を解決するのは男性の理解促進と女性のエンパワメントが必要である。これには学校保健と母子保健のインテグレーションによって包括的性教育を実現させることも一つのアプローチにしている。

ラオス保健研究コンソーシアム

 
 
 
                 国際地域保健教室は、ラオス保健研究コンソーシアムの事務局となっています。
               本会はラオスの人々の健康増進を願う日本人たちにより、2003年に設立されました。
           医療従事者や医療政策アドバイザー、各分野の研究者を含め、50以上のメンバーで
          構成されています。ラオスにおける研究の質を向上するため、ラオス保健研究コン
             ソーシアムは連携と情報交換をフランス、ドイツ、イギリス、タイ、日本等のパート
       ナー間で実施し、またラオス、日本両国の研究者の人材育成を推進しています。
             ラオス公衆衛生研究所において、毎年2007年から国民健康研究フォーラム開催支援を
  行い成果を出しています。                                                                  
 
リンク<http://lao.okinawaghealth.com/

ラオス国マラリア対策研究

 ラオスでのマラリア対策研究は1995年から20年近くに渡って行っています。初期には媒介蚊、人間行動様式、マラリア感染状況を明らかにしLLINs(長期効果がある殺虫剤を浸透させた蚊帳)を使ったマラリア対策をいち早く導入し成果を収めており2000年にはラオス政府から労働功労賞3等を受けています。その後はマラリア対策の社会学的研究を発展させて、ラオスのみならずタイ、ガーナ、ニジェール等で展開しています。ラオスでのマラリア初期治療の村の売店や薬局など私的セクターの役割の重要性を明らかにし、Public Private Mix という東南アジア共通の戦略に発展させました。またマラリア対策と包括的学校保健戦略を融合させて、マラリア教育を重視したSchool Health Based Malaria Control の戦略を策定しました。これはタイ・ラオス・ガーナにて効果を明らかにし、世界各国での展開に結び付けています。2014年7月からラオス国保健省パスツール研究所をカウンターパートにJST(科学技術振興機構)SATREPS 地球規模課題対応国際科学技術協力プロジェクトが開始されます。これは実験室とフィールドをつないだ5年間のマラリア対策大規模研究です。国際地域保健学教室では現在までのラオスでのマラリア対策研究の経験を生かして、社会学的研究と疫学研究を実施し、実験室とフィールドをつなぐ役割を担っていきます。


マラリア感染地域は道路整備が行われていない地域も多く川をつかって奥地へアクセスする。


小林教授は1999年ラオス政府からマラリア対策への貢献によって労働功労賞勲3等を受けている。

 

ラオス貧困・僻地保健強化プロジェクト

 ラオス国の貧困僻地指定郡であるサバナケット県セポン郡をパイロット地域に、地域保健研究を実施しています。また同時にアジア保健教育基金(AHEF)の支援にて同時に地域保健強化と住民への保健サービス事業を展開しています。この地域は少数民族が居住する地域でラオス族と比較すると5歳未満死亡率もかなり高いと推定されており、独自の文化や社会が色濃い地域です。ベトナムとの国境地域に接し、郡を貫くアジアンハイウエーも開通して10年ほどたち、近年鉱山開発やゴム園の増設なども目立ち、住民の生業転換も急速に起こっている地域です。これらの地域で携帯電話をつかって、住民から選出される村落保健ワーカーと保健センターのコミュニケーションを強化して、バイタルイベント等の報告を劇的に改善させることに成功しています。また郡保健局や保健センターのスタッフの現任教育強化に取り組み保健人材マネージメント研究にも取り組んできています。さらに現在これらの経験を基盤に母子保健・マラリア対策なのどの地域保健研究を展開しています。
 

    セポン郡ヘルスセンタースタッフと

   母親への聞き取りをする西本研究員

母子保健研究

 国際地域保健教室ではラオス保健省公衆衛生研究所、ラオス保健科学大学看護科学部協力し、母子保健に関する研究を開始します。対象地域であるサバナケット県セポン郡は、山岳民族が住民の75%を占めています。また他地域と比べ、村落保健ボランティアの男性割合が非常に高く、ジェンダーに関して社会文化的影響の濃い地域となっています。現在5歳未満児死亡率や妊産婦死亡率の高いラオスでは、母子保健サービスの促進が課題となっているため、出産前後のみならず、産前産後ケア、さらに女性自らの参加型学習なども視野に入れ、研究を進めていく予定です。

 

特定非営利活動法人  アジア保健教育基金

 小林教授は、アジア保健教育基金のラオス担当理事を務めています。

 本基金は、支援を必要とするアジアの人々を対象に、各地域での現地調査に基き、行政機関等との連携の下に、医療施設及び学校を始めとする教育環境の整備に必要な資金、在職訓練費用や学資等の提供を通じて、主として保健・衛生・看護・医療に携わる人材の育成に必要な協力と提言を行い、人々の保健・教育面での自立的発展に寄与することを目的とした活動を行っています。

リンク <http://www.ahef.jp/